地域の高校として、皆様に愛されてきた大正高校は、42年間の歴史に幕を閉じることとなりました。
3年前の4月、最後の卒業生となる40期生を迎えるにあたって、私たち教職員は「大正高校の完成」を目標に、目の前の生徒たちを何より大切にしよう、生徒たちが大正高校に来て本当によかったと思える充実した学校生活を作り上げようと、心を一つにして取り組んできました。さらにこれまでの諸先輩の先生方が必死に取り組まれてきた伝統とその思いを継承し、「大正高校はこんなにすばらしい学校です」と言えるように努めてまいりました。この大正高校の思いが新校へと継承され、泉尾高校のこれまでの伝統と「融合」されることによって、大正白稜高校が地域に根ざした高校としてさらに発展することを何よりも願っています。
最後になりましたが、創立以来今日まで本校を支援いただいた保護者、同窓会、大正会、学校三師、旧教職員の方々、地元の中学校、食堂の方々、地域のみなさん、大正高校に関わっていただいたすべての方々に対しまして、心よりお礼を申し上げます。
42年間、本当にありがとうございました。
令和二年 三月三十一日
大正高等学校学校長 大西 俊猛
令和2年2月22日(土)に1期生から40期生まで多数の同窓生が参加する閉校セレモニーが行われ、令和2年2月29日(土)には大正高校にとって最後となる第40回卒業式と閉校式が行われました。
卒業式では最後の学年となった40期生が卒業証書を受け取り、大正高校通算10,503名の卒業生の一人として、名を刻みました。引き続いて行われた閉校式で、大正高校校長から統合継承校である大正白稜高校校長へ、校旗が引き継がれました。校長の式辞を聴き涙ぐむ生徒の姿や、学年主任の卒業生を送る言葉を前のめりになって聴く生徒の姿を目にし、生徒、教員、保護者の方々、大正高校に関わるすべての人々にとって一生忘れられない一日になったと感じました。この日、大正高校は42年の歴史に幕が下ろされ、大正高校の「完成」となりました。
セレモニーには1,000名を超える同窓生と旧教職員の先生方が参加されました。同級生との久々の再会に声を上げたり、懐かしい校舎や教室の雰囲気を感じながら写真に収められる方がたくさんいらっしゃいました。また何十年ぶりとなる恩師との再会に涙する方もおられ、握手をし、肩を組み、抱擁し合う姿が印象的でした。当日は雨にもかかわらず予定を上回るたくさんの方にお越しいただき、2年間かけて計画されてきた実行委員の方々も『一生の宝物になった。やってよかった。』とおっしゃっていました。まるで当時にタイムスリップしているかのような、笑顔溢れる一日となりました。
少人数で厳しい環境の中、大阪高校秋季大会決勝トーナメント進出や合同チームでの大会参加などこれまでの活動に取り組んできました。その環境においても大阪高校選抜選手、関西高校選抜選手、また大学、社会人になっても活躍する選手を数多く輩出してきました。
「三線同好会」から「琉球三味線エイサー部」へ。部員たちはただエイサーを踊るのではなく、沖縄の文化や方言を学び、一打一打に心を込めて演舞に励みました。発表会以外にも、大阪府下唯一の部活動としてメディアにも多数出演。施設の慰問や地域のイベントなどでエイサーの魅力を広く伝えることができました。
陶芸用の窯やトンボ玉製作に欠かせない設備など、専門校にも負けない設備を揃えていました。コンピュータによる表現の授業も公立校としてはいち早く取り入れ、また週末には地域のみなさんと一緒にものづくりをする機会も多く設け、芸術を身近に感じてもらえるよう邁進しました。
閉校が決まってからも、最後の最後まで営業を続けて下さいました。ポテトや唐揚げの定番おやつだけでなく、タピオカドリンクやゴーヤを使ったメニューなど、生徒達との会話から生まれたリクエストメニューも豊富で、学校で頑張っている子供達を体の中から癒して下さいました。 インタビューを読む
1978(昭和53年)
第114高等学校より名称変更-
大阪府立大正高等学校を設置
1978(昭和53年) 第1期生(10クラス)入学
1986(昭和61年) 校歌発表会
1987(昭和62年) 創立10周年
1997(平成9年) 創立20周年
2004(平成16年) 普通科総合選択制改編
2007(平成19年)
創立30周年
大正元気マン誕生!
2018年3月大正白稜高校誕生!
2020年3月大正高校閉校
大正高校と泉尾高校は新校に統合され、大正白稜高等学校という名称になりました。校舎は泉尾高校の校舎を使用し、校章は両校のデザインを合わせた新しいものを作りました。
大正元気マンは創立30周年を記念して、生徒からの公募で誕生したマスコットキャラクターです。広報物や大正区のイベントに登場し、有り余る元気を放出しています。メモリアルサイトにもたくさん登場します。
大阪府立大正高等学校 校歌作詞:三上 務/作曲:青島 広志
校内の様子を360度カメラで撮影しました。教室や廊下、赤レンガやグラウンドなど、ぜひ、高校時代に戻った気持ちになってお楽しみください。
Googleフォトで見る THETA360.comで見る各種証明書類の発行の申請は「大正白稜高校」で引き続き行う事ができます。
申請方法を確認【大正白稜高校ホームページ】大正白稜高校・代表番号
「誠実・自律・創造」
教育基本法および学校教育法に基づき、豊かな人間性と充実した学力および強靭な体力を具えた国家・社会の有為な形成者を育成する。この目標のため、次の項目の実現に努める。
1.ひとりひとりを尊重する教育の実践
2.自発的な学習態度の確立
3.強靭な身体の育成と安全教育の徹底
4.個人を活かす進路指導の実践
5.創造性豊かなよき校風の樹立
大阪府章のひし形の中に「大正」という校名を直線的なデザインで力強く表現した物である。「大」の字の矢印は若い人の向上への限りなき前進を意味している。
本校は昭和53年1月大阪市西部地域の5つの区の中学校、PTA協議会が連携し5年にわたる設置運動により、府立第114高等学校として設置されました。当時は生徒急増期でありその年には9校が創立された時期です。
開校の準備は、今回共に統合となる近隣の泉尾高校の1室に設立準備室が設置されました。同年4月470名の1期生を迎え大正高校はスタートしました。
平成12年度より教養・情報・美術の3つコースによる多様な授業が評価され、平成14年に「特色づくり・再編整備計画実施対象校」に決定し、平成16年(27期生)より普通科総合選択制へと改編されました。「美術創造」「文理総合」「情報表現」「生活健康(現スポーツ健康)」「国際理解(現キャリア探求)」の5つのエリアが設置され、一人ひとりの興味関心、進路希望に合わせた多様な学びがその特徴です。校内の施設設備も大きく整備され充実しました。
これらの本校の特色ある多様な教育活動を通して、これまで1万人余の卒業生が、地元をはじめ様々な分野で社会の中核として活躍しています。
しかし、平成28年9月「大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画」により、本校と泉尾高校は、新校「大正白稜高等学校」として再編統合されることになりました。
・(令和元年度学校経営計画及び学校評価(後日掲載)
Comment祝辞
大田 和也(教員)
岡田 尚之(教員)
岡田 雅(教員)
倉内 喜則(教員)
佐野 順一同窓会会長
(1期生/教員)
曽根 唯夫(教員)
安井 洋子(教員)
安村博文(教員)